「・・・へっ?」


「だから、今日は俺様の誕生日だろう。」


「うん。」


「だったら早くついてこい。」



































強引なのはいつものこと。






でも、今日はよくわからない・・・。













5月5日は馨の誕生日。







だから、プレゼントはすっごく悩んだよ。







お金持ちの馨には物はいけないと思った。

といっても手作りもどうかと思った。







だから、馨本人にその理由を述べたら







「物なんていらねぇからついて来い。」







ただそれだけ。








いったい何なんだろぅ・・・?























































放課後部活には出ず、いつものお迎えのリムジンに乗り込む。






でも、いつもとは違う道を走る。







「あれぇ?どこ行くの??」


「着けば分かる。」












ただそう一言だけ言うと馨はゆっくり目を閉じた。








































1時間ほど走ると、大きなお屋敷に着いた。






馨に『着けば分かる』と言われたけど何がなんだかわからない。







分かることは、目の前のお城みたいな建物と使用人らしき方々がずらっと花道を作っていることだけ。












「おい。行くぞ。」











ボーっとしていた私に声をかけ、馨は屋敷の中に向かう。







「「「「「「ようこそ。馨様。」」」」」」







みんな声を揃えながら言う。






馨は微動だにしないで「あぁ。」っと言って屋敷内に入っていく。







。早く来い。」


「・・・あ!はい!!」































お屋敷内は外見に負けず劣らず立派な造りだった。







キラキラとした螺旋階段。




キラキラとしたシャンデリア。







こんな一般人の私が居るべき所ではないことはすぐわかった。







「ねぇ・・・馨?なんで私・・・」






様ですね。お待ちしておりました。こちらへ。」






「え・・・あっ。」







お手伝いさんが何人か私の所に来、一方的に話をして、私を広い屋敷の一部屋に案内した。

















部屋に入ると、部屋の真ん中に一着のドレスがあった。







「こちらのドレスにお着替え願います。」

「え・・・あっ、その。」







訳のわからないまま、ちゃくちゃくと物事が進んでいく。







着させてもらったドレスはビックリするほどサイズがピッタリだった。












「スゴクお似合いです!!!」












大きな鏡の前に立たされた私。






こんなキレイなドレスを着たのは初めて。







「このドレス、馨様がお選びになったのですよ。」

「・・・馨が・・・ですか?」

「はい♪」







次は椅子に座らされ、化粧までやられた。







「今日は馨様の誕生日パーティーなんですよ。」

「お父様や、お偉い方々もたくさんご出席されるんです。」







「そんなパーティーになんで私なんかが・・・」







「あとでお分かりになられますよ。」







そう言うと同時にメイクも終了した。














手鏡を渡され恐る恐る見てみる。











・・・私じゃないみたい。











こんな洋服を着て、メイクもして。




久しぶりにアップにした髪。




ちょっと襟足がくすぐったい。














すると突然部屋のドアが開いた。











「馨様!只今終わりました。」

「あぁ。ご苦労だった。」

「私たちはこれで失礼します。」







そういうとさっきまで私のお手伝いをしてくれた人たちは部屋を出て行った。

















「かお・・・る?」







目の前の馨はいつもと違っていた。






ちょっとはねた髪はワックスで押さえられ、




服装は初めて見るタキシード姿だった。












「・・・似合うじゃねぇか。」












そう言って私の方に近づく。






私は無意識に後ずさりしてしまった。






でも逃げ切れず、馨は私の腰に手をまわし抱き寄せた。












「なんか言うことあんじゃねぇのか?」








耳元で囁かれて緊張してしまう。




心臓が破裂しそうなほどドキドキしてる。








・・・っこい・・い






「聞こえねぇな。」






馨・・・かっこいい・・・/////













「言えんじゃねぇか。」













































だって綺麗だ。」

















そう言うと馨は私の顔を押さえて目線を合わした。




馨の真っ直ぐとした瞳が私の目を捕らえて離さない。






「今すぐ押し倒したいくらいだ。」

「なっ!・・・////」

「本音だぜ。」






馨の爆弾発言に一気に顔が真っ赤になる。






「でも今は我慢してやる。」






すると馨は私の頬に軽くキスをした。







「!!!//////」

「お前は毎度毎度驚きすぎなんだよ。」















そう言うと馨は私に手を差し伸べ、


「Shall we go? Princess.」


っと声をかけた。


















































パーティー会場は人でいっぱい。




しかも、皆さんとてもお金持ちオーラが出てる。







「ちょっと挨拶してくるからここで待ってろ。」







馨は人ごみの中に消えていった。




今まで繋いでいた手が寂しい。







とりあえず飲み物のグラスを手に取り端の方に寄った。















馨ってすごいなぁ・・・。




だって次期社長だもんね。




・・・私なんかが馨の彼女でいいのかなぁ。






あっ。この飲み物美味しい。




なんだろ?












・・・っみ。君!」

「えっ・・・はいぃ!」

「ねぇ。君、名前なんていうの?」

「どこのお嬢さん?」

「あっ・・あの。」







声をかけてきたのは同い歳くらいの男の子。



きっとこの子達もお偉いさんなんだなぁ。





でも、馨の方がカッコイイし品がある。(←失礼)












「ちょっとばっくれちゃおぅぜ。」

「外の風にあたりながら話そうよ。」




腕を引っ張られ、外に行こうと促される。







「でも私、待ってる人が・・・」

「いいじゃん。そんな奴後回しで。」

「やっ・・・離してください。」









うまく抵抗できない。






頭がボーっとする。







嫌だ!












































「お前ら何やってんだ。(怒)」







「「「い、五十嵐 馨!!!」」」

「人の女に手ぇ出すとはいい度胸じゃねぇか。(怒)」

「わ・・・悪かった!」

「馨の女だなんて知らなかったんだ!」

「許してくれぇ!」








「・・・馨。私大丈夫だよ♪」



「・・・さっさと消えな。」








走って逃げる3人組。



それだけ馨って凄い人なんだなぁ。








「!!おい。お前何飲んでんだよ。」

「何って・・・貰ったんだぁ。おいしいよvv」

「・・・(それ酒だって気付いてない)」

「・・・馨??」

。行くぞ。」






馨は私の手に持っていたグラスを奪いお手伝いさんに渡して、

私の手を取り歩き出した。













「ちょっ・・・どこ行くの?」




馨は私の手を取り人を掻き分け進んでいく。








着いたのは誰も居ないスペース。



司会の人が端に立っている。






真ん中にはマイクがライトアップされている。






ここで馨が皆に挨拶するのかと思った。






すると馨は私の手を引いたままマイクに向かって歩き出した。












「ちょっと!・・・馨・・・」





今日はお越し頂き誠にありがとうございます。




周りがざわつく。

今日のパーティーの主役だもの。




恐縮ながら皆様に一つ忠告がございます。



繋がっている手に力がこもる。







































こいつに手ぇ出したらただじゃおかねぇ。























今まで騒がしかった会場が一気に静まる。



・・・っと思ったら突然拍手の嵐になった。(なんで!?)










「馨っ、何言って・・・」




以上です。どうぞ今日という日をお楽しみください。






馨は私の言葉を一向に無視する・・・。



マイクの電源を切るとまた何も言わず歩き出した。







「ドコのお嬢さん?」っとか「きれいねぇ。」っとか「あの二人はお似合いだ。」っとか。

こそこそ話しているのが聞こえる。










そんなことも構わず馨は歩き続ける。








「ちょっ、馨・・・速い。」








私の手を取りスタスタと歩いていく馨についていけない私。




慣れないヒールのせいか、躓いてしまった。






「きゃっ!!」






完璧こけると思った。




なのに・・・痛く、ない。








固く瞑った目を開ける。




すると目の前には馨の顔。






馨が抱き止めてくれたんだぁ。










「ほんと鈍くせぇ。」











口ではそんなこと言うけど、顔は優しい笑顔を向けてくれる。








「だってぇ・・・馨速いんだもん。。。」










すると馨は私を抱き上げた。



俗に言うお姫様抱っこで。






「馨!やめっ・・・////」

「暴れるな。うまく歩けねぇくせに。」








そりゃそうだけど・・・
















皆こっちを見てる!!




女の子と奥様方が悲鳴に近い声をあげてる!!














「やっ・・・みんな見てるからぁ////」


「見せ付けてやりゃいいだろ。」










そう言うと周りを気にせず歩いていく。



ほんとに恥ずかしい・・・。


























「彼女の帰宅時間がありますので今日はここで失礼します。」












馨は皆の前でそう言って私を抱いたままパーティー会場を後にした。








































ドレスのまま行きに乗ったリムジンに押し込まれる。





「馨、私着替えなきゃ。」

「服も詰んである。俺ん家帰るぞ。」





「出発します」っと運転手さんが声をかけ、車は発進した。







「何でこんな立派なパーティーに私を呼んだの?」

「俺の誕生日に自分の彼女を招いちゃいけねぇのか。」

「そういう意味じゃなくて。」


「・・・宣戦布告だ。」


「宣戦・・・布告??」














































は俺のものだっていう。」






















耳元で囁かれた馨の声。



いやらしいけど心地よい声。
















「じゃぁ・・・馨は私の?」


「あたりまえじゃねぇか。」










いつもの口の端を上げて笑う馨の余裕な顔。



















「今日は泊まっていくだろ。」

「・・・へっ?」






馨は私の腰に手をまわし自分の方に引き寄せた。






「誕生日プレゼントは自身だろ?」

「ぇっ・・・!?」

「それに。」

「そ・・・れに??」



「さっきは「今は我慢してやる。」って言っただろ。」



「・・・あっ!!」














































「逃がさねぇぜ。」











































今日は何だかんだで振り回された一日だった。


でも、いっぱい馨の事がわかった気がする。


この後の自分の身が心配だけど・・・ね。



Happy Birthday ★☆


今日は愛する人の誕生日。
























































FIN

中途半端な誕生日夢になってしまったよぅ・・・。

おめでとう。馨くん♪♪

何が書きたかったのかわからない夢・・・。


ちゃんにドレスを着てもらいたかっただけとは言えない。。。


絵が描けなかったので緊急夢。



誕生日おめでとうvv



























 

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