「よぅ。。」







「あっ。クロちゃん♪♪」













学校の廊下で会う度、嬉しそうに笑顔を向けてくれる女の子。





は俺の妹でもあり、想い人でもある。








「何やってんだ?」






はいくつか資料らしき書物を持ち抱えて職員室の入り口に立っていた。







「あのね。シロちゃ・・・」



!待たせてごめん。」





が話している途中に職員室から一人出てきた。





「あ。虎黒。」



「よう。生徒会長。」





生徒会長であり、俺の双子の兄である狐白がの持っていた資料を受取った。






「ごめん。ありがとう。先教室戻っていいよ。」



「うぅん。私も手伝う。」



「…ありがとう。」





「じゃぁクロちゃん。部活の時ね♪」







そういうと二人は生徒会室の方へ歩いていった。











































部活中。






ふと思った。












俺はとあんまり二人っきりでいたことがないって。










小さい時からそう。





いつもしっかりしてるけど、何かと不器用な狐白のことが心配で、

はいつも狐白の傍にいた。








今だってそうだ。




は狐白とクラスも同じ。


生徒会の仕事だって手伝ってる。









部活の時だって。




馨はマネージャーであると二人で話し合うことができる。


春も関西人魂まるだしでに話しかける。


雄は自らに抱きつきに行くし、


小太郎はの方から話しかけに行ってたりする。


徹は・・・あ。そうだ。


この間が徹に何か相談してた。

















こんなに近くにいるのに。


















「ちょっ!クロちゃん!!」











































目が覚めたら部室のソファーに横になっていた。




いろいろ考えてたら、意識が朦朧として・・・


















ぶっ倒れたんだ。俺。











マジだせぇよ。









とりあえず上半身を起こして辺りを見回した。





























「部室ってこんなに広かったっけ・・・?」















そう。部室がとてつもなく広く感じた。



広い空間の中に、俺一人置いてきぼり食らった感じだ。







そう考えたらまた頭が痛くなった。





















俺はいつからこんなに弱くなったんだ?
























とりあえず、再びソファーに横になった。








すると、ゆっくり部室のドアが開いた。




誰が来たのかあんまり興味がなく、俺は瞼を閉じてもう一眠りしようとした。




































でも、それは出来なかった。

















目を瞑っていたってわかる。




その足音。




その香り。





















入って来たのは・・・





























だ。


























は俺の額に触れた。




今まで水仕事をしてきたのか、の手は冷えきっていた。













「・・・
冷しゃい。















「わ!クロちゃん起きてたの?」



「ついさっき起きた。」






俺が起きてたことに少し驚き、俺の額から手を離そうとした。






「いい。」



「ん?」



「暫くそのままでいて。」



「だって冷たいでしょ。」



「ん〜冷たくて気持いい。」










の手は冷たいが、俺の熱った顔には気持ち良く感じた。





































「あ。そろそろ休憩時間だからドリンク渡してこなきゃ。」




そう言うと俺から手を離し、部室を出ようとした。










































「・・・クロちゃん?」























が驚くのも当然だ。





俺だって驚いてんだから。

































俺は無意識にの手を掴んでいた。
























「あ。ごめん。」



「・・・うぅん。。。」








俺はの手を放した。







再び部室のドアに向かい、ドアノブに手をかけ・・・





































「やめた。」




















はそう言うと俺の寝ているソファーの隣にある椅子に腰をかけた。






「・・・?」



「皆、勝手に持っていってくれるでしょ♪」

































「クロちゃんは私に言うことない?」






















笑顔で言った



大人っぽい顔付き。









せっかくがくれたチャンス。














言わなきゃ。







































が好き。」

















「・・・もっと傍にいて。」



「うん♪」








返事を聞くとすぐにを抱きしめた。




それにも俺に力を込めて抱き返してくれる。



















「クロちゃんってサ。重要なときほど我が侭言わないよね。」











「ん?」



「小さい頃からそう。クロちゃんが風邪をひいても『俺は大丈夫だから。』って。」































「ほんとは家でひとりぼっちで寂しいクセに。」




















抱きしめたままだからの顔が見えないけど、絶対笑ってる。







・・・笑うな。



「だってぇ。あまりにも顔に出てるんだもん。」






えへへ。って笑う



恥ずかしいからおもいっきり絞めてやった。






「ちょっ、苦ちい♪」






苦しいと言いながらも楽しそうなの不意を突いて頬にキスをしてやった。


























を放すとビックリした顔で俺を見た。




そしてすぐに頬を赤らめて微笑んだ。





































「クロちゃんも私の傍にいてね。」







































今まで思っていたことは、



お互い思っていたもの。










今まで想っていたことは、



お互い想っていたもの。



















大好きだから。








ずっと一緒にいたいから。




















ときには我が侭言うかもしれない。











































その時は笑って俺を抱きしめて。


















































FIN

はい。クロちゃん夢でした♪

初めて(?)真面目な虎黒くんを書きましたよ。

お調子者だけど、人に簡単に甘えられるけど・・・

本命に気持ちを伝えるのは苦手なんです。きっと。

























おまけ






そのあと部活に戻った時のお話。






「虎黒。知らねぇだろ。」



「徹。何が?」



「俺がから相談受けてたこと。」



「あぁ・・・。」



「・・・虎黒はあまり我が侭言わないからって心配なんだと。」



「・・・が?」



「あぁ。たまには言ってもいいんじゃねぇの?我が侭。」



「・・・。」



に心配かけさせんな。」



「・・・サンキュ。」











ってなことで・・・。






〜飲み物くれ〜♪」



「あ。虎黒ずっり〜!俺も欲しぃ〜♪♪」



「えっ!あっ・・・はい。」









〜球出ししてぇ〜。」



「あっ・・・うん。」









〜。膝枕して〜。」





「えっ・・・えぇ!?」




「「「「「調子に乗んな(怒MAX)」」」」」

・・・チクって悪かった。)」(←心の中で反省する徹)





結局ギャグで終わる虎黒でした。















 

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