何でお前はいつも無茶をするんだ。










「徹く〜ん・・・」














放課後、俺は部活に行くため校舎裏を歩いていた。







すると、か細い声で俺の名を呼ぶ声が聞え立ち止まった。

























俺が立ち止まるような声の主はただひとり。





























俺の彼女、だ。
















俺は自分の後ろに立ってる木の上を見た。








「・・・部活中に何やってんだ。」

「降りれなくなっちゃったょぅ。。。」







3〜4m木の上から涙目になりながらは言った。







「なんでそんなとこに・・・」

『にゃ〜』













彼女の腕の中には仔猫がいた。








のことだから木から降りれなくなった仔猫を助けようとして、

自分も降りれなくなったのだろう。







「・・・お人好しだな。」

「お互い様です♪」

「・・・」

「うそうそ!助けてくださぃ。。。」













必死で訴えるが可愛くて・・・。

俺は上に手を伸ばした。
























「・・・ん。」






「ん?」

「その猫投げろ。」

「えぇ!ありえないょ!にゃんこ可哀想じゃなぃ!!」








は木の上で猫を大事そうに抱き、首を横に振った。








「・・・絶対受け取るから。」

「え・・・でも。」

「信じろよ。」

「・・・うん。」










覚悟を決めたかのようには大事に抱いていた仔猫を持ち上げ

小さな声で「ごめんね。」と言い下に落とした。






































「に゛ゃあ〜!!!!」
















ポス。










「徹くん!にゃんこ無事!?」

「あぁ。」







猫はやっと下に降りられたのが嬉しいのか、

死ぬと思ったら俺に助けられたのが嬉しいのか、

俺の顔に頬擦りしてきた。













































「徹くん行くよ〜!!」
















「はっ?・・・!!!」





俺が返事をする前に







































が木から飛び降りた!















































「いって〜・・・危ねぇだろ!!」







慌ててを受け取ろうとしたらバランスを崩しごと倒れ込んだ。






「えへへ〜♪」

「・・・えへへじゃねぇよ。。。(呆れ気味)」

「だって、徹くんは私のなのに私を放っといてにゃんこと遊んでるんだもん。」

「・・・。」









倒れ込んだ俺に被さり少し膨れてが言った。

その仕草があまりにも可愛くって何も言い返せなかった。













































「それに絶対受け止めてくれるってわかってたから☆」





























は恥ずかしいようなこともスラリと流して言ってしまう。






でも、そのたびいとおしいと思ってるなんて知らないだろう。





















「お人好しでしょ♪」

「・・・お互い様な。」
















するとが俺の頬にキスをした。



お礼だよって言ってキモく笑う









































そのたび俺は今まで以上に取り乱してしまうのではないかと凄く不安になる。










大事にしようと思うたび、

俺の中のお前の存在が大きくなるんだ。















「好きだ。」とはなかなか言えない。















こんな不器用な俺だけど

精一杯お前のことを愛してる。


























兄弟にも、






部員にも、






負けないくらい。


















































FIN

徹くんは絶対いい人です!(何を根拠に?)

なんというか、徹くんは皆の犠牲になってそうな感じがします。

変態兄弟のフォローとか、
ナル部長の我が侭やら、
その他の人の尻拭いやら・・・。

そんなちょっぴりヘタレっぽい人、モカは好きです。












































 

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